こんにちは、MIWAKOです♪
日本は島国だけあって、観光名所や重要な資源が採取できる島が過去に沢山ありました。
しかし、安全面を配慮したり資源が採取できなくなったりして閉鎖されている場所がいくつも存在します。
その中でも軍艦島は1890年から石炭の採掘で日本の工業に大きく貢献した場所として知られています。
そんな軍艦島も既に閉山されているのですが、今となってはなぜ閉鎖されたのかその理由を知らない人もいることでしょう。
したがって、この記事では軍艦島がどんな経緯で閉鎖されてしまったのか、歴史と共に紹介しています。
軍艦島はいつ閉鎖されるの?
軍艦島、上陸成功🚢
数年前からずっと行こう行こうと思っていたけど、ようやく達成できました😭 pic.twitter.com/vZnPqwOgqy
— 雨宮 (@Raywa08) August 31, 2025
軍艦島は1974年1月15日に採掘場所が閉山され、同じ年の4月に島自体が閉鎖されています。
閉鎖された時期は、日本社会全体でエネルギーを節約する動きが出ており、1970年には公害対策基本法や大気汚染防止法施行された影響で、石炭エネルギーの使用が大問題になりました。
さらに石炭の代替エネルギーとして石油が使われるようになり、石炭の使用は敬遠される状況が増えていきました。
特に日本は2035年までに石炭を使用する火力発電所の段階的停止を目標にしている影響が大きく、CO2を分離させる技術まで確立されようとしています。
しかし、それでも石炭をはじめとした化石燃料への依存度は75%近くと非常に高く、再生エネルギーも24%と伸びてはいるものの、日本の燃料事情を大きく改善するには至っていません。
さらに危惧されているのは、日本が購入しているオーストラリア産の石炭が炭鉱から採取できなくなり、石炭の値段が上がるのではと予想されていることです。
日本ではかろうじて北海道釧路市の釧路コールマインで石炭が採掘できるものの、国内需要を賄えるほどの採掘量はないため、電気料金がまた上がるのではと言われています。
今思えば軍艦島の閉鎖が電気料金値上げのシグナルだったのかもしれません。
軍艦島閉鎖の理由や経緯は?
軍艦島閉鎖を紐解いていくには、日本で本格的に石炭採掘が開始された江戸時代から振り返る必要があります。
江戸時代では、薪の代用品として石炭を使うことはありましたが、現代のように貿易をして経済の中心になるような構想は当時の人達にはなかったようです。
その原因とも言われているのが鎖国で、江戸時代は鎖国真っ只中だったため、石炭を自国のために以上に使う必要がなかったのでしょう。
そんな状況に変化が訪れたのが、皆さんご存じの1853年ペリー来航で、1854年には日米和親条約が締結され、函館を始めとした開港で外国と貿易するようになります。
この貿易で蒸気船の燃料として石炭を補給する必要があり、その需要に応える形で各地で石炭採掘が始まりました。
さらに1868年には日本で初めて洋式採炭が導入され、当時運営していた長崎の高島炭鉱に配備されました。
洋式採炭とは海底で採掘できるように開発された採掘方式で、垂直竪坑を連絡路とし複数の坑道にアクセスできるようにしています。
従来の採掘方法よりも採掘や運搬能力にも優れているため、日本の産業が近代化した技術としても知られています。
それでも問題がないわけではなく、石炭需要が高くなると共に鉱山事故が相次ぎ発生するようになります。
軍艦島でも炭鉱ガスによる爆発事故が発生するなどして殉職者が出ており、近代化の代償として多くの人命が失われたことは事実です。
ですが日本の技術力が高くなったのも事実で、特に1890年に三菱が導入した数々の技術開発と安全規定は画期的で、鉱山事故の発生確率を大きく減少させた歴史があります。
この安全対策導入と同時期くらいに軍艦島での石炭採掘が始まり、産業革命の大きな原動力になりました。
そんな折に発生したのが1914年に発生した第一次世界大戦で、世界恐慌のあおりを受けて石炭需要が極端に少なくなってしまいます。
戦争は4年間にも及び、戦後の傷を回復しやっと産業が安定すると1930年代今度は第二次世界大戦が発生し、石炭需要が高くなります。
一時期は石炭不足に陥るほどだったので、軍艦島の石炭の在庫もかなり少なくなったのではないでしょうか。
したがって、ある意味戦争が軍艦島閉鎖の大きな原因になってしまったことは事実と言えるでしょう。
軍艦島の歴史について解説!
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— kokoro530 (@sinsin530519) August 31, 2025
軍艦島は1974年に閉山されるまでに、採掘以外にも様々な歴史が存在する場所としても有名です。
例えば雇用した採掘師が軍艦島にそのまま住めるようにするため、社宅を建設したことや後に採掘師の娯楽のために映画館なども作られていました。
さらに学校も建設されたので、軍艦島が1つの都市のようになっていたのかもしれませんね。
この様な歴史のある軍艦島ですが、災害にも巻き込まれやすいという欠点があります。
少しでも大きな台風が発生すると、水害に巻き込まれてしまい、防波堤を建設したもののあまり有効な効果があるとは思えない状況でした。
また、島の至る所に排水管ができるまでは軍艦島の各施設が浸水してしまうこともあり、防潮階と呼ばれる浸水対策専用の階層も作られ耐久性もあったことから今でも当時の設備が残されています。
軍艦島のドラマや映画は?
軍艦島は後に世界文化遺産に指定されるほど有名になったので、それを元にしたドラマが制作されています。
海に眠るダイヤモンドという題名で、TBSの日曜劇場で2024年に放映されていました。
神木隆之介や斎藤工が出演しており、映像技術もドローンやCG合成など現代の技術を導入した作りになっているところが話題になっています。
一方で戦没や鉱山での事故死も再現されているため、ネガティブな演出が苦手な人からはあまり評価は高くありませんでした。
しかし、軍艦島が運営されていた時期の再現度はかなり高く、初回話の視聴率は11%を記録しています。
まとめ
軍艦島は日本の近代産業発展の切っ掛けを作った重要な場所で、2024年にはドラマ化されています。
しかし、2025年現在の軍艦島は閉鎖されており、石炭を採掘することもできません。
理由は石炭が採掘できなくなったことと、日本が石炭に依存しないで省エネを目指すことにしているからです。
特に石炭の採掘量が少なくなった影響は大きく、過去に起きた戦争や蒸気船への燃料に使ってしまったため、日本の需要を賄えるような鉱山では無くなってしまいました。
そんな歴史があることから、今からでも我々消費者は節電してエネルギーの枯渇を少しでも防ぐ努力をしなければならないですね。
それでは最後までお付き合いいただきありがとうございます。
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